業務効率の向上、それはいつの世でも永遠の命題です、と言うと少々大げさでしょうか。

でも、業務効率の向上=利益率UPとも言えますので誤った表現ではないと思うのですが。。。

さてそんな評論は横におきまして、今日は業務の見える化について考えてみたいと思います。

見える化の目的

「見える化」と、わざわざ如何にもというような表現をしていますが、単純に考えると見える化とは、

誰が、いつ、どこで、どんな作業を、どの程度やっているか

という業務の実態を目に見える形で表現し共有することですね。

では、なぜこの「見える化」が必要なのでしょうか。

様々な業種や企業規模の違いがありますので、すべてに対して当てはまるとは断定できない議論になりますが、ある程度の企業規模を前提にして表現してみたいと思います。

たとえば業務が生産管理の場合、様々な現場ではQCD(品質、コスト、納期)を悪くしてしまうような原因には、一般的に3つの「M」があると言われています。

それは、

1)業務を担当するスタッフに、多くの業務が集中して無理が生じる ⇒ムリ

2)本来は不必要である業務が混在している ⇒ムダ

3)業務を担当するスタッフごとに業務手順が異なりその結果生産性も異なる ⇒ムラ

の3つです。

ムリは、作業過程におけるムリな作業であり、作業スタッフの負担が増し相対的に品質が落ちることが問題点です。

ムダは、いわゆる業務プロセス内に存在する無駄のことで、その分生産コストが掛かることによって商品原価の低下が難しいことが問題点です。

ムラは、担当スタッフの作業方法の不統一からくる品質のバラツキが問題点です。

このようなことから、上記の3つの「M」を解消していくことで、概念上は業務の効率化が期待できるということになります。

見える化のメリット

見える化をすると以下のようなメリットがあると言われています。

1)業務上の「ムダ」を発見することが出来る

2)業務上の「ムリ」を発見することが出来る

3)業務上の「ムラ」を発見することが出来る

4)作業に慣れていないスタッフでも慣れたスタッフと同様の業務が出来る

実際に見える化をしてみると、その業務が長く続けられている事であればあるほど、上記の3つの「M」は見つかりやすいと言われています。

なぜなら、以前は必要な業務であったけれど、関連する業務内容や組織変化、また時代の変化に併せて関連する業務の変化がいつの間にか発生していて、ずっと習慣化してきた業務の中には不要なものがあったり、関連業務の変化に対応するために作業効率が低下したりしているものもあったりするからです。

また、特定のスタッフに、出来るからいうことで業務が集中していしまい負荷になっていたり、業務手順が不統一による作業結果の乱れも見えることがあります。

そして、人財の世代交代は必然として発生し続けることです。

たとえば定型業務などは、作業経験年数の多少に係わらず一定の業務が出来るほうが生産性は安定すると言えますので、作業への慣れ不慣れに依らない環境が構築できると業務効率はより安定するします。